Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

『映画ドラえもん のび太と緑の巨人伝』


映画ドラえもん、見てきました。
ようたは、予想通り、1時間程度経ってのち、数回「そろそろ帰りたくなった」「疲れてきた」等の発言を繰り返すも、入る際に売店で買ったジュースで釣り、すぐに出られない真ん中の座席位置も幸いして、無事、最後まで見ることができた。
内容的には、まあ満足。*1
想像通り、テーマは「環境」で、宮崎駿作品などが思い浮かぶも、三宅裕司が声をあてる重要キャラ「長老」のデザインが、あまりにモリゾー愛・地球博)っぽすぎて、パクリとか、そういうことには思い至らず。
「争い」での解決を否定するのもベタで、全体的に「ドラえもん映画」っぽいつくりになっている。
今回のメインのゲストキャラである女王リーレは、絵的にもキャラ的にも可愛く、声を演じる堀北真希本人の見た目の印象とも近く、大正解だった。*2
ただし、熱の入ったクライマックスの展開は、大人が見ても舞台がどこなのか(地球なのか、そうでないのか)がよくわからないまま、登場人物たちが盛り上がったり反省したりするので、子どもたちには尚更よくわからなかっただろう。そこは明らかなマイナス点。
しかし、それ以上に、作品のテーマを「読ませる」のでなく、かなり直接的に言葉で語られてしまう「シベ超」的な展開には、ちょっと引いてしまう。
不都合な真実』のように、かつての米国副大統領が、(一昔前ならフィクションとして扱ったはずの)終末を、すぐそこにある現実として説くような世の中だからこそなのかもしれないが、「地球に猶予を与えよう」という結論は、逆に救いが無い印象を受ける。「僕らの希望が未来を動かす」というのが、映画のキャッチフレーズだったのだが、もっと切羽詰ったメッセージが伝わってきた。
エンドロール後の来年の予告を見ると、来年は、どうも『宇宙開拓史』をやるようだ。今更「宇宙」もどうか、という感じもするが、「環境」よりは、よほど取り組みやすいテーマだと思う。

余談。
映画館で見ると、子どもたちのツボがよくわかる。トムとジェリーのようなスラップスティックや、キャラクターたちの細かい表情の変化が受けるようだ。今回で言うと、気球がドラえもんの顔をしていたり、キー坊を救うときに、「毒」のせいで、体が膨らんだり?するのは、子ども受けを狙ったものなのだろう。DVDで見ていたら、その必要性を疑ったに違いない。

*1:ちなみに、『新魔界大冒険』は不満。リメイク前の方がわかりやすかった。

*2:なお、『竜の騎士』では、竜人類?の女の子にも一目ぼれしたのび太が、リーレには全く無反応だったのには驚いた。その代わり、スネオにちょっとした恋話があった。