Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

それはどうかと思う略語

オグシオマナカナ、サキヨミ、イキガミ・・・
何でもかんでも4文字(音)に略す傾向が加速している。
ただし、五輪のバドミントンのスエマエなど、ネーミングを変えただけで本来よりもワンランクアップするようなブランド力が生まれることもあり、たかが略語と侮れない。逆に、それを狙って、自分の愛称を始めから宣言するタイプ*1も多い。言葉の前半後半から2文字ずつ(通常頭の言葉)をつないで4文字(音)にする、というオーソドックスなやり方は、何か日本人の言語感覚にマッチするところがあるのかもしれない。どちらにしても数が多すぎて、感覚が麻痺してきそうだが。
自分が、このような4文字略語に違和感を持ったのは、小学5年生のときに聞いた「スーマリ」だったように思う。
当時、既に大人気だった「ファミコン」の超人気ソフト「ドラクエ」のヒットで、4文字略語の日本侵略が激しくなった頃だった。ファミコン関係の略語は、ファミマガファミ通など、その黎明期から4文字に略すものが多かったが、「スーパーマリオブラザーズ」は、あれだけのヒットにも関わらず、あくまで「スーパーマリオ」という7音の時代が長く続いた(今も多数派だと思う)。だからこそ、話していた友人の口から「スーマリ」という言葉が出たときは驚いた。「マリ」が「マリオ」を表しているとはとても思えないし、何より「スー」が据わりが悪い。*2のちに「スーファミ」でだいぶ慣れることになるのだが、その後も、長い間、納得がいかなかった。
ちなみに、セブンイレブンの略語として「セブン」「セイレ」があるが、どちらも違和感があり、自分が使うのは、いまだに「セブンイレブン」だ。4音ではなく、3音の略語は定着しにくいのかもしれない。かといって「セブイレ」も変な感じだ。
つーか、そんなに高速で生きていないので、無理に略す必要はない。*3
(かなり長いが、ここまでが前段。)


そんな旧人類の自分だが、年齢を重ねて心が広くなったのか鈍感になったのか、略語に対するマイナスの印象はなくなりつつある。そんな自分が、「それはないだろ」と突っ込みを入れた略語の話・・・。
昔から飛行機チケットの割引や携帯の料金プランでは、2文字+割(4音)や4文字+割の略称をプラン名としているものが多い。

  • 学割、早割、特割、超割、年割、ファミ割、タダトモ(4音)
  • 誰でも割、ひとりでも割、予想外割(4音・5音+割)

特に、最近は、「誰でも割」「予想外割」など、かなり無理矢理感のある略語が多く、逆に印象が強い。むしろ、その強引さが楽しみになってきた。略語の最先端は、複雑・強引なのだ。そんなときに見つけた、家のポストに差し込まれたピザハットの広告には驚いた。
いつもの割引クーポンなのだが、チラシの上部に大きく誇らしげに掲げられた言葉は・・・。


ピザ割


そのまんまじゃん。あまりにそのまますぎる。*4
いや、確かに、日本人の琴線に触れる「4音」だし、覚えやすい。携帯の割引プランで「ピザ割」ならば、かなりイイ線行っているネーミングだと思う。でも、ピザの割引クーポンに「ピザ割」とは思いつきもしなかった。裏の裏をかいたら表、みたいな感じで、考えすぎなのか、全く何も考えていないか。
伝わりませんか。このムズムズ感。

*1:「転校してきたツトムです。俺のこと、トムって呼んでくれよな」みたいな感じか。

*2:スーと聞くと、釣りバカ日誌の社長スーさんや、キャンディーズを思い出す人もいるかもしれませんが、自分は「スーがスーッと消えてパーマンさ〜」というパーマンのEDテーマを思い出します。

*3:あと、知人で「懐かしい」を「なつい」という人がいる。これは、どの程度使われているのか知らないがこそばゆい表現だ。「恥ずい」のでやめてほしい。

*4:チラシ作成段階で何人かがちゃんと目を通したら途中で没になる案だろ常考→「常考」という略語を知ったので、使ってみた。ネットスラングは、わからないのがありすぎだ。kwskとかwktkとか、口語では全く使えない。4音どころか0音4文字というレベルだ。