今さらですが、嵐とAKB48が独占したオリコン年間ランキングのページからリンクを辿ってドリカムのこのCDにたどり着きました。
このジャケのインパクトたるや！！大好きです！
聴いてみると、一度、コンビニか何処かで耳にして「なかなか良いね」と思った曲でした。公式HPからは、ジャケのキャラクターがアメコミ風に動くミュージックビデオも見ることができます。http://www.dctgarden.com/lies_lies/index.html
公式HPからいくつかの曲を聴いてみましたが、どの曲も、メジャー感があっていいですね。アルバムも聴いてみたくなりました。
それにしても、多くの方がそうするように、初めはyoutubeで音源を探してみたのですが、コメント欄を見てガッカリしました。
- 「アップ感謝です」
- 「アップされるのを待ってました」
- 「今まではヘタクソなピアノver.とかカラオケver.しかなくてウザッたかったです。」
それ自体、良いことなのかどうかの線引きは微妙ですが、テレビ出演時映像など商品として販売されていないものであれば、youtubeに上げてくれて感謝、という気持ちはわかります。しかし、youtubeにアップされるのを待つほど気になる曲であれば、レンタルなどの正規手段を取ればいいのではないかと思うのです。
昔はレンタルCDをラジカセに入れて、テープのAB面を間違えないように、かつ無音部分に頭出ししてから録音ボタンを押していたのだから、それと比べるとPCに保存するのは格段に楽なのに。
最後のコメントについては、言語道断です。そもそもyoutubeの利点は誰もが自分の表現を発信できるところにあるのだから。
今年は、自分がCDをほとんど購入しなかった*1分、こういった「無料」消費の問題については、考える機会が多くありました。最近読んだゲーム関連の記事でも、マジコン関連について以下のように述べられていました。
私は家庭用ゲーム業界を15年見てきた人間として、今の状態を大変残念に思っています。なぜなら、ソフトが売れずに大手ソフトメーカーが次々に赤字決算を発表する一方で、マジコンなどのキットを使って子どもがゲームを無料で遊んでいる状況になっているからです。
（略）
ニンテンドーDS用とPSP用の日本語バージョンの違法複製ゲームソフトによる被害総額は、6年間で総額9540億円を超えています。1年間あたり1500億円ですから、だいたい5000億円であるゲーム業界の国内市場規模の4分の1強です。
先日のDig（TBSラジオ）では、音楽業界におけるYoutube問題について萩原健太さんが話されていましたが、音楽の場合は、ゲーム業界とは異なり、マーケティング手法としての「フリー」を上手に使う方向に、国外の潮流は向いているようです。つまり、気軽に曲を聴いてもらった上で、ライヴで利益を出すというかたちに進んでいます。
日本でその方向に舵を取れないのは、ハードメーカーと音楽事務所が密接な関係にあるからで、電子書籍などと同様、過去の利益構造に固執しているのが理由とのこと。実際、海外では右肩上がりのダウンロード販売は、日本では舵取りが十分でなく、itunesにソニーが参加していない、ジャニーズが参加していない等の理由で、昨年よりも落ち込んでいるようです。（逆にそれが、嵐がCD販売数で強い理由でもある）
一方でパッケージ販売については、海外でも「オマケ」重視の販売手法が取られているようで、そういう意味では、いわゆるAKB商法も生き残り戦略のためには仕方のない道ということになると思います。
ゲームでは、レベルファイブとジブリが組んで話題を読んだDS用ソフトの『二ノ国』では、同梱の厚い単行本が無ければクリア不可能という、なかなか画期的なマジコン対策が取られているようですが、ミュージシャンの側もそういう対抗策を考えて行く必要があるのでしょう。
ただ、消費者側としては、どうしてもレンタルや、価格低下の著しいDVDなどの映像メディアと比較してしまうわけで、通常のメジャーレーベルのアルバム1枚の価格3000円というのはやはり高いと言わざるをえません。最近の若者は、物を消費しなくなったとか、CDが売れなくなった理由を買う側に求める以前に、そこらへんも少し考えて欲しいなあと思います。
と、ここまでカッコよく書きましたが、我が家の懐事情と優先順位付け、さらには空間的余裕の問題から、ドリカムのシングルを購入することは無さそう。ジャケットにこそ心が動いたというのに、せいぜいアルバムのレンタルなんだろうな。
