- 作者: 美内すずえ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 1994/06/01
- メディア: 文庫
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少し前の話でも、何度か「恋をしていない」と指摘されていた北島マヤは、大河ドラマで共演相手・里美茂に対する自分の思いが、「恋」であることを自覚します。さらには、それが自分が「仮面」をかぶり続けることの妨げになるために悩みます。(同時に、桜小路君への想いが「恋」ではなかったことに気付きます。桜小路君は可哀想・・・)
一方で姫川亜弓は、演技に説得力を与える「恋」をしていない=恋愛経験が無いことを共演者に見抜かれ、悩み、すぐに対策を打ちます。そこが姫川亜弓の天才たる所以でかつ酷いころなのですが、自分に恋する端役の少年と仲良くすることによって、恋する者の気持ちを掴んでしまい、それを演技に生かすことが出来てしまうのです。ちょっと人間を越してます。というか、「自身が恋すること」を選択肢から外してしまうところは、発想がウォーズマン的です。
なお、遊ばれて捨てられた感じの間進(はざますすむ)、僕は、舞ちゃん(桜小路君のモトカノ)とくっつくといいと思います・・・。
そして、ついに、ついに、待ちに待った「白い眼」が登場します!
速水真澄が水城女史と電話で話すシーン。
水城:(北島マヤのマネージャーを)正式にわたしに任命していただきたいのです。
今のあの子をこのままにして他の人にまかせるわけにはいけません。速水:なにがあったんだ。
水城:今、あの子は恋しています。
速水:!!
そうか・・・人間的成長過程にあるというわけだな。
それで相手は、あの桜小路とかいう少年か。水城:いえ、里見茂です。
(速水真澄の白い眼!!!!)
さて、芸能界は怖い所であることがよく分かる9巻に向けて、8巻ラストでは、ガラスの破片入りパイが登場します。