Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

キリンジ『For Beautiful Human Life』★★★★

のんびり大陸キリンジインタビュー
http://www.h5.dion.ne.jp/~loaded/interview_kirinji.html
(ネタ元:しばらく前のミュージックマシーン

初めて行った昨年のキリンジのツアーで、二人の声に酔いしれたのを思い出しました。

キリンジというのはやはり歌詞が特徴的で、インタビューも歌詞の内容について触れた部分も多くて、
「昔はとにかく俺は燻ってるぞっていうなんかよく分からないっていうのをダダダだって並べて提示していたような気がする。今はもっと優しい言葉に置き換えてより広がりを持たせるようになってきた気がする」(泰行)
とか、「愛のCoda」「奴のシャツ」などの特定の曲についての発言が面白かい。
「最近は『フラれても君に出会えてよかった』ってのが多いなあって思うんですよ。で、そういうのがヤだなって思ってて。早いよ!って(笑)。もっとウジウジして女の子に対して不満をいう男がいいなって思ったんですよね」(高樹)
「若い時だとモラトリアムみたいになっちゃうけど、今は34とかだから、世間がいい歳なんだからって詰め寄ってる感があるじゃないですか? その詰め寄ってる感が欲しいと思ってやったんですよね。」(高樹)

「日本語でもちゃんとやればリズミカルにメロディに乗っていくのに、それをやる時になんかこう英語に聞こえるみたく発音をしたりとか、ただ文章をダラダラ乗っけたりして歌唱で崩したりするっていうのがイヤだったんですね。」(高樹)
という発言にも、キリンジの主張が見えて面白い。ちなみに僕は高樹が否定している歌詞の書き方も好きです。

インタビューとして、なかなか良い内容でした。

僕自身の『FBHL』の感想を言えば、今はとても好きなんですが、派手な曲が少なくなかなかてとっつきづらかった。コンサート後になって、やっと劇的に印象がよくなったというのも考えると、常に良い音楽を求めている人*1には薦められるけど、まだキリンジを知らない人には、このアルバムをお薦めはしません。そういう人には『Fine』がいいと思う。

*1:多分そういう人はキリンジを既に知っています