Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

はっぴいえんど『はっぴいえんど』★★★★☆

はっぴいえんど
暗黒神話』を読むのと同時期にはっぴいえんどの1st(通称ゆでめん*1)を聴いていたのだが、非常にマッチした。はっぴいえんどの3枚のアルバムは1971-1973年に発表されているようだから、70年代というくくりでは同時期だ。勿論、ジャケットのせいもあって、漫画との親和性の高いアルバムなのかもしれない。
さて、これを聴き返したのは、堀込高樹『Home Ground』の「冬来たりなば」から1曲目「春よ来い」を連想して*2なのだが、たまたま最近聴いたサンボマスターのシングル『全ての夜と全ての朝にタンバリンを鳴らすのだ』でも歌詞の中で「春よ来い!」のシャウトがあって、そのシンクロニシティ*3がなかなか面白かった。
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ところで、CD自体の感想だが、今まで、はっぴいえんどでも聴きたいな、と思ったら8割方『風街ろまん』だったので、今回聴き直すととても新鮮に感じられた。
録音機器の関係からか、完全に左右に分かれて聴こえる楽器音が、それぞれの個性のぶつかり合いを感じさせて、むしろ爽快だ。『Home Ground』を聴いたときは、自分は「ごてごて」したものが好き、と思っていたが、これを聴くと、こういうシンプルなものでもイケると痛感。
特に好きなのは、「ひぃふぅみぃよぅ」のカウントで始まる「あやか市の動物園」、そして「春よ来い」「いらいら」。どうも自分は大瀧詠一の癖のあるボーカルがかなり好きらしい。「あやか市の動物園」は、今まであまり良さがわからず、トリビュートで、何故くるりが選曲したのか、よくわからなかったが、これぞ日本語ロック、というようなロック魂溢れる作品だと再発見した。

*1:ジャケットに「ゆでめん」という看板のある店が描かれているから。

*2:オマージュと解釈しています。→http://d.hatena.ne.jp/rararapocari/20051207#HG

*3:こちらは特に意図したものではないでしょうから偶然でしょう。