Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

ダレン・シャン1巻を読了。(ネタばれあり。注意。)

Cirque Du Freak (The Saga of Darren Shan No.1)

Cirque Du Freak (The Saga of Darren Shan No.1)

何とか読み終えた。児童書と舐めてかかった分、予想外の展開に驚かされることが多く、わくわくしっぱなしだった。
驚いた点ベスト13は以下の通り。(時系列順)

  1. 9歳のときに飼っていたペット用タランチュラ?の体を綺麗にしようと掃除機で吸い込んだら死なせてしまった、という微妙にリアルな冒頭のエピソード。(p8)
  2. ダレン・シャンが、親友スティーブと一緒に訪れた奇怪なサーカス。はじめに登場した狼男が観客の手首を噛み切って流血の事態に!(p50)
  3. サーカス演者の一人であり、毒蜘蛛に芸をさせていたCrepsleyが吸血鬼だと見抜き、終了後、「自分を吸血鬼にしてほしい」と詰め寄るホラーオタクのスティーブ。(p78)
  4. それに対し、「友達は置いていくのか?」「両親には話した?」「吸血鬼も楽じゃないよ」と考えを改めるように人間的な説得を試みる吸血鬼Crepsley。
  5. 協議の結果、吸血鬼にしてもらうことに決定後、血を吸われてすぐに「お前の血は悪い血だ」「お前は悪のかたまりだ」などと、吸血鬼に悪態をつかれまくるスティーブ。逆切れして、「オレはバンパイアハンターになる!」と決意。(p80)
  6. サーカスで見た(ヤギ一匹を殺した)芸達者の毒蜘蛛が忘れられずに、朝の会場に忍び込んで毒蜘蛛を盗むダレン・シャン。Crepsley向けの置手紙には「オレはスティーブじゃない」(笑)という言葉。(p93)
  7. ダレン・シャンの部屋で、ダレンとスティーブ二人で毒蜘蛛に芸を仕込んでいるときに、不慮の事故からスティーブが毒蜘蛛に刺され、意識を失い重態に。
  8. 毒蜘蛛のことを知られると自分が刑務所に入らなくてはならないのが怖くて、それを必死に隠そうとするダレン・シャン。(救急車を呼ばずに小一時間経過。嘘をついて救急車を呼んだあとも、病院に運ばれたスティーブの原因不明の症状に、医師がさじを投げ、全く病状が回復しないまま弱っていく。原因が明らかなら的確な対処がとれたかもしれないのに・・・)
  9. 救急車につきそい病院へ行くも、何もできずに家に帰され、部屋に戻ってから、「お前のせいだ!」と、大事にしていた毒蜘蛛を窓の外に放り投げるダレン・シャン。(スティーブが死にそうになっている原因なのに・・・)(p126)
  10. 結局、Crepsleyに頼んでスティーブを蘇らせることに成功するも、半吸血鬼にされ、弟子として働くことを約束させられるダレン・シャン。(p139)
  11. 半吸血鬼になり、運動神経が向上したため、いきなりプロサッカー選手や作家になり、大金持ちになるという夢を見る都合のいいダレン。
  12. 血を見ると抑制が効かなくなることから、人間としての生活を諦め、転落死を偽装し、葬式後に土葬されるダレン。(薬で仮死状態)
  13. Crepsleyに掘り出された直後に、ダレンを襲うスティーブ。「今は君を殺す勇気がないが、大きくなったら、お前ら二人を殺してやる」(p180)

と書いたが、やはり、こう見てみると、かなり長いページが割かれている「8」が衝撃的。主人公が、そんなに不純な人間で大丈夫なのかと不安になる。スティーブは元からちょっと変。二人のイメージは、不動明×飛鳥了デビルマン)というよりは間抜作×天地無用(ついでにとんちんかん)だろうか。まだ子どもだし、似たもの同士という印象。
おまけの次回予告によれば、次の巻では早々にダレンの吸血鬼としての生活が始まる。
ちなみに吸血鬼になると、運動神経がよくなること以外に、5年に一歳しか年をとらないというメリットがある。血をどの程度摂取しなくてはならないのかがよくわからなかったが、全くとらないというわけにはいかないようだ。
主人公が、自らの生存のために一般人を殺しまくるような小説なら、児童書どころか、大人向けの小説の域も越してしまう可能性があるので、そこら辺の塩梅がどうなるのかが楽しみ。