- 作者: 美内すずえ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 1994/03/01
- メディア: 文庫
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図書館で漫画を借りることができる関係で、ガラスの仮面を読み返しています。
単行本では、紅天女編の初めまでだったと思うので、まずは、文庫20〜23(紅天女(1)〜(4)にあたる)を読みましたが、ちょうど、月影千草、速水真澄が、幼少期からの半生を振り返り、姫川亜弓もマヤとの対決と、そのたびに感じていた劣等感について語る、という流れで、全体を復習できました。
紅天女編が面白いのは、月影先生のお題(風・火・水・土を演じてみろ!)に対して、二人が答えを見つけ出し直接対決するという、美味しんぼ「究極VS至高」的な戦い方。より二人の特徴(長所)の違いが際立って面白く読めます。
特に23巻では、マヤと亜弓の掴み合いの大喧嘩とその後の仲直りや、マヤと速水真澄の結びつきを想像させる名シーンもあり、物語が大団円に着実に向かっているのが見えます。
そのあとに第一巻を読んだのですが、性格や設定が完全に一貫していることに驚きました。そして主要キャラは、1〜3回目くらいまでに全員登場しているというのも凄い。
絵柄は、多少タッチは違いますが、1巻を読むことで、逆に今の美内すずえの衰えの無さを知ります。
第一回目から、月影先生の「おそろしい子」というセリフは出ますが、まだ「白眼」が登場していません。2巻以降は、いつ「白眼」が登場するのかを楽しみにしながら読むことになりそうです。
一巻は、劇団つきかげに入ったマヤが若草物語のベス役に抜擢され、一週間の「ベスとして暮らす毎日」を始めるところで終わります。
なお、文庫本は、いろいろな方が解説を担当していますが、自分は、23巻?の柳美里さんの解説がしっくりきました。本筋とはずれますが、柳美里さんによれば、犬の役を演じる役者に、役作りのためにドッグフードしか与えない劇団は実在するらしいです。