Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

オリジナル・ラブ『白熱』詳細発表!

さて、待ちに待ったオリジナル・ラブ『白熱』のジャケ写+曲順の発表がありました。
拙ブログでは、これまで3度に渡り、内容についての予想エントリを立てていたので、その予想がどの程度あっていたのかを含めて検証します。
(まだアルバムを聴いていません!)

アルバム詳細〜公式HPより

【収録曲】
1. フリーライド
2. バイク
3. セックスと自由
4. カミングスーン featuring スチャダラパー
5. 春のラブバラッド
6. ハイビスカス
7. ふたりのギター
8. 海が見える丘
9. あたらしいふつう
10. 好運なツアー

【ボーナストラック】
1. フリーライド(ひとりソウル・ヴァージョン) 
※2011年2月8日渋谷CLUB QUATTRO「ひとりソウルショウ 東芝DAYS」
2. なごり雪
養命酒製造「ハーブの恵み」CMソング

【DVD(SPECIAL EDITIONのみ)】
1. フリーライド
(live 2011年2月9日「ひとりソウルショウ ポニーキャニオンDAYS」)

収録曲

予想通り、ひとりソウルショウで演奏された新曲6曲「フリーライド」「バイク」「セックスと自由」「春のラブバラッド」「ふたりのギター」「好運なツアー」は収録されました。
その他に、完全に初めて聴くタイトルが4つあります。

  • カミングスーン featuring スチャダラパー
  • ハイビスカス
  • 海が見える丘
  • あたらしいふつう

このうち、後述しますが「あたらしいふつう」は震災後に作った曲となります。
残り3曲のうち、2009〜2010年のHOT STARTER〜Holeshot Tourで演奏された新曲「スターター」「希望のバネ」「ディランとブレンダ」「大追跡」「路上」「高い枝のクランベリー」のいずれかを改題したものが入っていると考えています。
特に、個人的な希望から、「海が見える丘」が「ディランとブレンダ」と予想します。モチーフとされているビバリーヒルズ高校白書を見たことがないので分からないのですが、ビバリーヒルズというところが、海が見える丘なのかなと思っています。
あとは、インパクトのあるタイトルだった「大追跡」は内容を大幅に変えて「カミングスーン」にしているのかなあ、というくらいだけ想像。

ボーナス・トラック&DVD

アルバム一枚の流れを壊すので、ボーナス・トラックという入れ方はしないのかと思っていましたが、一曲目「フリー・ライド」の別バージョンを持ってくるというのはいいですね。(区切りが分かりやすいので)
CMで使われている「なごり雪」をつけてくれたのも良かったです。
SPECIAL EDITIONについてくるDVD収録曲と、ボーナス・トラック曲が同じというのは、若干選曲に疑問が残るところですが、やっぱり「フリー・ライド推し」というところでしょうか。「ひとりソウルショウ」というものをこれから定番化して行きたいという意図もあると推測します。

曲順

予想 実際
フリーライド フリーライド
春のラブバラッド バイク
セックスと自由 セックスと自由
高い枝のクランベリー カミングスーン featuring スチャダラパー
ふたりのギター 春のラブバラッド
大追跡 ハイビスカス
バイク ふたりのギター
新曲 海が見える丘
好運なツアー あたらしいふつう
ディランとブレンダ 好運なツアー


単純に、一曲目が当たったことを喜びたいです。
ツアータイトルで曲名を持ってきていることが主な根拠でしたが、自分の過去の文章を読んでいて、『東京 飛行』の前に「13号室からの眺め」ツアーという反証があることを思い出し、少しモヤモヤしていたのでした。
この「フリーライド」についてだけは、6/18のラジオ番組で聴くことができたのですが、20周年だとか、再出発だとかの気負いのない、いい意味でかなり肩の力が抜けた曲調でした。
ジャケ写とも通じますが、アルバム全体のイメージを形作っているのでしょう。『東京 飛行』の何となく重々しい感じとは全く異なるベクトルの作品になりそうです。


その他

  • 「セックスと自由」が3曲目だったのは予想通り
  • 「海が見える丘」(ディランとブレンダ改題と予想)と「好運なツアー」が終盤なのは予想通り※「好運なツアー」がラストというのは、何人かの方がコメント欄で寄せて頂いたズバリ予想通りとなりました
  • 花を題材にした曲が入ったのは予想通り

でした。当たらなかった部分については特に書きません(笑)

ジャケ写

オリジナル・ラブの歴代アルバムの中でも最高に好きな部類のジャケです。
特に、田島貴男のカッコ良さを抽出できているという点で。テイストとしては、『XL』のときに少し近いのかもしれませんが、より若者ぶるわけでもなく、単に好きなものに夢中になる男子感が出ていて好きです。
敢えてこじつけるなら、モーターバイクではなく、自転車としたところにエコを感じます。

Standard of 90’sシリーズ「LOVE!LOVE!&LOVE!」(紙ジャケット仕様)結晶 SOUL LIBERATIONEYESStandard of 90’sシリーズ「風の歌を聴け」(紙ジャケット仕様)RAINBOW RACE
DesireELEVEN GRAFFITILビッグクランチムーンストーン
踊る太陽街男 街女キングスロード東京 飛行

あたらしいふつう

震災直後から、田島貴男が日記の中で繰り返し語っていたのが「あたらしいふつう」というキーワードでした。

気持ちに勢いをつけ、
時間がかかるであろう「ふつう」に戻らなければならないけれど、
その「ふつう」は、
今までとは違う「ふつう」でなければならない気がする。


震災は僕らに僕らの本当の姿を突きつけ、
僕らは試されている。
脈々と続いてきた祖先の人たちも、
きっと想像を超えるような困難に遭遇してきた。

まずは桜が咲く頃まで耐え忍ぶんだ。
まだ動ける僕は「あたらしいふつう」を取り戻そうとするんだ。


そして桜が咲く頃に、
まだ旅を続けている好運を、
今までよりもつよく胸に刻みこみたい。
桜が散ったらそのあとには、
たくさんのあたらしい葉が芽吹いて山や草原を青々と染めるだろう。
きっと命は町の中で今までよりももっと濃い色になっているだろう。


日記の中で何度か繰り返されたキーワードなので、「あたらしいふつう」を歌詞の一部に入れる可能性は考えてました。(「好運なツアー」の歌詞に入れてくるのだと思ってました)
しかし、タイトルに持ってくるのは完全に予想外でした。
震災を直接テーマにした曲を書くのはリスクが高いように思われたからです。
911の影響を受けた曲(『ムーンストーン』収録の「冗談」)もあったので、時事的な問題にも表現者として何かを表明したい人なのだとは思いますが、911のときとの大きな違いは、当然、場所のこと。
311は、「同じ日本人」という括りが難しくなるほど、同じ日本人でも受け取り方が異なる災害です。
帰る場所を失った人たちも、未だに避難所生活を続ける人達もおり、そして原発問題が依然として収束に向かっているように見えない中、首都圏であっても「震災後」と言えないという意見の人もいると思います。だから、これに対してメッセージを発信するのは、共感よりも反発を招く危険性がある。そういうリスクがあるように思うのです。
しかし、やはり岡本太郎の遺伝子を受け継いだ人だからこそ、そこは真正面からぶつからずにはいられなかったんですね。
どんな歌詞であろうと、その心意気は尊敬します。
なるべくメッセージ色を抑えるだろうというのが予想していた終盤の展開でしたが、『街男 街女』の「夜の宙返り」〜「鍵、イリュージョン」のような、たたみかける終盤になりそうです。
ここに一番注目しています。