しばらく塩漬けにしていたが、いいきっかけがあったので、感想を書いてみる。
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今朝の毎日新聞の社説「少子化 個人の生活スタイルに介入してほしくない」を読んで奇妙に感じた。
執筆者 青野由利氏の文章は、昨年12月に出版された『子どもが減って何が悪いか』の内容を正確になぞったもののように思えるのに、書名への言及がない。
『子どもが減って〜』のポイントを簡単に振り返ってみる。
- 男女共同参画に代表される少子化対策は、出生率回復には効果がない。(したがって、男女共同参画は、他の文脈で必要と論じられるべき)(1〜4章)
- 少子化にはメリット・デメリットがあり、デメリット部分に対しては、出生率回復で対応するのでなく低出生率を前提とした制度設計が必要。(5章)
- 少子化は止められない。少子化対策が逆効果になっている可能性もある。(6章)
これらを踏まえて、7〜8章では、政府の子育て支援等の政策が、特定の世代や特定のライフスタイルのみを重点的に利するものとならず、「選択の自由」が確保されるような制度設計をするにはどうすればいいかを論じる、というのが、赤川学『子どもが減って〜』の主な内容だった。
そこで、先の毎日新聞社説に戻ってみる。
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