Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

『あしたのジョー』再読

連休は、急に東京の実家に帰ることになったのだが、折角の機会なので、漫画ライブラリから引っ張り出して、『あしたのジョー』KCワイド版全13巻を読破。
勿論再読なのだが、強く印象に残った(印象が変わった)点は、(1)ジョーの勝敗(2)葉子の存在(3)ストーリーの一貫性について。
まず、ジョーの勝敗については、以前読んだときは、プロを抜けての「ドサ周り」期間がものすごく長く、ジョーはボクシング漫画の主人公の割りには、ほとんど負けてばかりだと思っていた。今回読み直してみると、ドサ周り期間はそれほど長くなく、カーロス・リベラ戦から最後のホセ・メンドーサ戦までは、ハリマオを含めて4連勝していることを知り、改めてジョーの強さを知ったのでした。
次に白木葉子について。白木財閥の娘である葉子は、少年院時代からラストまで、かなり深い部分でジョーと関わっていたことが改めてわかった。前は「脇役」程度のイメージだったが、こうして全巻通すと、副主役といえるくらいの八面六臂の活躍。
ストーリーの一貫性については、以前から感じていたが、『あしたのジョー』(1968〜1973)より後発のボクシング漫画、『がんばれ元気』(1976〜1981)、『リングにかけろ』(1977〜1983)、『B・B』(1985〜1991)また、現在も連載中の『はじめの一歩』(1989〜)等と比べて、長い話でありながら不要な部分がほとんどなく、ひとつひとつの対戦に意味を求めることができる。ハリマオ戦や、ホセ・メンドーサ戦を前にして、ゴロマキ権藤が再登場するあたりも憎い演出だ。『はじめの一歩』も10巻くらいまでは、全30巻程度で終わる名作だと思っていたのだが・・・・。
と、ここまで書いたが、漫画評論をする気はさらさら無く、今回読み直したのは、あくまで、島本和彦本のため。

あしたのジョーの方程式

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