- 作者: 美内すずえ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2012/10/05
- メディア: コミック
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ちぎってちぎって…
切って切って切り刻むの…
摘んで摘んでみんな枯れさせるの…
この世から紫のバラがなくなるまで…
だからもっと持ってきて
紫のバラをもっともっと…
悪化の一途を辿る紫織さんの病状。その様子はかつての美内すずえのホラー漫画を彷彿させるような恐怖と狂気に満ちています。
- 花切り鋏でお手伝いさんを刺す。そのまま床をドスドス刺しまくる
- 紫のバラいっぱいのベッドに火をつける。そしてオホホホホホと笑い続ける
- 多数の紫のバラを抱えて寝室(和室)から抜け出し、庭の池に入水し、速水さんに救われる
対応してかぶせるように、鷹宮会長が、速水さんに三顧の礼を尽くします。
- 紫織を正気にできるのはきみしかいないのだ!紫織との結婚をもう一度考えてやってくれ…!条件があれば何でもきこう…!頼む…!このとおりだ!(頭を下げる)
- このとおりだ 真澄くん…!どうか紫織と結婚してやってくれ…!きみの無理はなんでもきこう…!高宮グループひきいるわしの後継者として正式にきみを選ぼう!わしの財産はすべて紫織にゆずる…!きみはその夫として二人で好きにするがいい(土下座)
- 真澄くん…このままでは紫織はいずれ死ぬ…!狂気の中でな…どうか哀れと思ってやってくれ 紫織を救えるのはきみしかいない…!そばにいるだけでいい 結婚してやってくれ!頼む…!真澄くん…!(立ちつくす)
どちらが譲歩しているのかは不明ながらも、北朝鮮の瀬戸際外交みたいな無理矢理さで、ついに速水さんが紫織さんとの結婚に合意します。
これを知り、大都芸能に走るマヤ、そしてそれを冷たくあしらう速水さん。
まるで進み過ぎた時計の針を戻すかのように、二人の関係は随分前の状態に逆戻り。以前と違うのは紫織さんのことだけ。
そんな速水さんに2人の参謀が動きます。
秘書の水城さんは状況を正確に推理し「“紫のバラのひと”はもう終わった」という言葉を引き出します。
そして、その状況を知った聖さんから驚きの動きが生まれます。
北島マヤはぼくがいただきます
いいですね 真澄さま
ここ数巻で最も衝撃の展開で思わず手に汗握りました。
しかし、直後にフェイクと分かり、聖さんは速水さんのためを思って、マヤと紫のバラの人の対面計画を実行に移していきます。ただ、紫織さんとの現在の状況を知りながら「幸せになってください 真澄さま それだけが僕の願いです」と純粋に願うのは、これは逆に酷い仕打ちで、速水さんの苦悩がしのばれます。このままでは、速水さんが“紫織さん”化しかねない状況です。
次巻は伊豆が舞台のようですが、このまま二人が会ってしまうと、また話がこじれるので何かアクシデントがあり伊豆での対面は果たされないんじゃないかと思います。まさか、聖さん=紫のバラの人という流れがそのまま行くのか…
あと、亜弓さんとハミルとの関係ももう少し描かないとバランスが悪くなってしまう。