Yondaful Days!

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マヤをいつも救いあげる二人のキーパーソン〜美内すずえ『ガラスの仮面』6

ガラスの仮面 (第6巻) (白泉社文庫)

ガラスの仮面 (第6巻) (白泉社文庫)

速水真澄の計らいもあり、失意のドン底にあるマヤは、姫川亜弓の主演舞台で、脇役として共演を果たすことになります。課題だった、相手に合わせた演技も、亜弓さんのサポートもあり、舞台上で体得することができました。こう見ると、辛い状況でマヤを助けるのは、いつもこの二人です。


さて、「奇跡の人」のオーディション、姫川亜弓へのコンプレックスから応募に尻込みするマヤに、月影先生は、「ヘレン役を勝ち取れなければ破門」という厳しい言葉を投げかけます。物語開始直後に校長から野球部の廃部を通告される『逆境ナイン』のように、いつもマヤは厳しい条件下で戦いを進めて行くのです。
ここで、同じ一ツ星学園演劇部の実力派である金谷英美が「3人目」として登場し、オーディションでも最終審査を除いては、亜弓さんと肩を並べるほどでしたが、終わってみれば、残ったのはマヤと亜弓さんの二人。二人のライバル関係は、ここでもさらに強調されます。