Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

日経新聞 10/7(日)

オスプレイ、沖縄配備が完了 今月中旬に本格運用へ

海兵隊は6日、米軍岩国基地山口県)にとどまっていた垂直離着陸輸送機オスプレイ3機を配備先の米軍普天間基地沖縄県宜野湾市)に移動させた。日本国内に搬入した12機すべての沖縄配備が完了した。今後は試験飛行や歩兵部隊との訓練を実施し、今月中旬の本格運用をめざす。安全性を懸念する地元は反発を強めている。

オスプレイの問題の構図は、原発問題と以下の点が共通する。

  • 日本全体が受けることのできる恩恵がある一方でリスクがある
  • しかし、そのリスクが及ぶのは一部の地元に限定される
  • 国が恩恵部分(必要性)の説明が不十分
  • ゼロリスクを望む声が大きくなるが、それへの対応も不十分

結局、国の説明の仕方が質・量ともに不十分で、不信感を招いていることが共通している。特にオスプレイの件については、「安心」のために米軍との取り決めた市街地上空での飛行ルールが既に破られているなど、「不信感」を倍増させる構造になっており、「安心」と「安全」そして国民の信頼を得ることについて、国が軽く考えすぎていることが伺える。

泡立つ空気に抵抗する(10面・中外時評)

1990年代半ばの北アフリカアルジェリアイスラム原理主義過激派の跋扈(ばっこ)で、旧宗主国フランスからやってきたカトリックの修道士にも危険が迫っていた。彼らを慕う村民に溶けこんで質素に暮らし、医療を施し、ときに若者の恋愛相談にものる。そんな日々に暴力の影が忍び寄る。

結局何を言いたいのか分からない文章だったが、以下の指摘には(青臭すぎても)同意。

世界が泡立ち、その泡が人の心を揺する時代である。政治は「決める」「ぶれない」だの「強い国」だのと言いはやすが、一人ひとりの生活者に求められるのは、むしろ、もっと考え、たやすく答えのでない問いに向き合う姿勢ではないか。

数字で読む政治 女性の閣僚経験者32人 G8で最低水準(4面)

田中真紀子文部科学大臣になった関連での記事。
女性閣僚の割合は、今年1/1時点で、ノルウェースウェーデンフィンランドアイスランドが50%越え、独33.3、米27.3、仏20.8、英17.2%に対して日本は11.8%。IPU(列国議会同盟)調べでは192カ国中65番目で、G8最下位。最も女性閣僚が多かったのは小泉政権民主党は人材不足で、女性議員も少ないのだろうか。やはり小泉政権のときくらいはいないとバランス的に変だ。
ところで、ちょうど科学欄には女性宇宙飛行士(向井千秋さん、山崎直子さん)の特集があったが、世界初の女性宇宙飛行士は旧ソ連のテレシコワで、ヤー・チャイカ(私はカモメ)という言葉で知られる。ヤー・チャイカって、何かの曲の名前であったなあと思って、よく考えてみると、池澤夏樹スティル・ライフ』に入っている短編だった。どんな話だったか。

読書

大学キャリアセンターのぶっちゃけ話 知的現場主義の就職活動 (SB新書)

大学キャリアセンターのぶっちゃけ話 知的現場主義の就職活動 (SB新書)

前者は「キャリア教育」の落とし穴を指摘する内容。自己分析よりも社会や職業の知識、労働者の権利について学ばせるべきという主張で、語り口はやさしいとのこと。
後者は、大学の就職支援に携わる側からの問題指摘で、就職活動をしている学生やその保護者に対するアドバイスが参考になるとのこと。新書なので読みやすそう。いずれも「今を読み解く:新卒ニート3万人の背景」での太田聰一教授(慶応経済)の推薦本。


プラスチックスープの海 北太平洋巨大ごみベルトは警告する

プラスチックスープの海 北太平洋巨大ごみベルトは警告する

大量のプラスチックごみが海洋を汚染している惨状を暴いた書。企業側の体質批判と合わせて消費者の意識改革も指摘する。海洋の危機を伝える警告書として必読と、内田麻理香さんがオススメする本。これは読んでおきたい。
 ⇒読みました:じきに海はプラスチックに覆われる〜チャールズ・モア、カッサンドラ・フィリップス『プラスチックスープの海』