Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

『セロ弾きのゴーシュ』(監督: 高畑勲)

セロ弾きのゴーシュ [DVD]

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コレだけ見ると、映画のためにつくられたような作品。というのは、終始、音楽が流れる作品なので、むしろ本として作品を成立させる方が難しいと思えるからだ。
しかし、どうも原作に忠実のようなので少し驚く。
雰囲気的には『ファンタジア』にも似るが、ああいった難解さは無く、それほど退屈にもならずに全編を見通すことができた。
イーハトーブ乱入記』によれば、「宮沢賢治は猫嫌い説」*1のひとつの証拠として、この話の中の「猫虐待」シーンも取り上げられるというが、自分で見ていてもちょっと痛そうだ。

*1:ゆえに、アニメ映画『銀河鉄道の夜』のキャラクターを猫で表現するのはおかしい、と説く賢治研究家が何人かいたという。