Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

『イーハトーブ幻想〜KENJIの春』/見田宗介『宮沢賢治──存在の祭りの中へ』

イーハトーブ幻想 ? KENJIの春 [DVD]

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宮沢賢治―存在の祭りの中へ (岩波現代文庫―文芸)

宮沢賢治―存在の祭りの中へ (岩波現代文庫―文芸)

KENJIの春は、宮沢賢治生誕100周年を記念作品で、自叙伝的な内容ながら、賢治作品のエッセンスがところどころに入った幻想的な作品。アニメではあるが、決して見やすくはなく、賢治に関する基本的知識が不可欠な作品となっている。賢治役が佐野史郎、というだけで、マニアックな気がするが、事実、マニアックで、Amazon評を読むと、せめて「春と修羅」くらいは読んだ上で見るべきだったかなと思った。
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本の方は全体を通して半分ほど目をとしたが断念。
あとがき等を見ると、高校生向けの本だというが、内容はかなりハイレベルで序章だけでもお腹いっぱいだった。それだけに満足度は高いが、「KENJIの春」同様、自分の宮沢賢治レベルをもう少し上げて再度読みたい本。
ただし、『KENJIの春』と並行して読んだことで、賢治の生い立ち*1や、その生き方*2について理解が深まった。
また、ある程度知ってはいたものの、実学という面でも非常に優秀な人であり、農業指導などの活動にそれが発揮されたという点については、改めてその偉大さを感じた。
今後、花巻の宮沢賢治記念館なんかも含めて、もう少しディープに賢治ゆかりの地を訪ねたいと思った。

*1:宮沢賢治は金貸しの家に生まれ、金銭的な不自由はなかった

*2:KENJIの春」では教師を辞め、農業指導に没頭した時期についての描写に詳しい