Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

ますむらひろし『イーハトーブ乱入記』

メインとなる、銀河鉄道の謎解きの部分は、決して読みやすいとは言えないが、作者の、宮沢賢治への思いと、『銀河鉄道の夜』という物語の深さがよくわかる本。
これを読むと、あの映画(ますむらひろしの漫画が原作ということになる)も、生半可な気持ちでつくられたものでないことがわかる。また、「銀河」の「星」の中にいるはずなのに、画面全体が常に暗い理由も納得でき、改めて、映画を見てみたくなった。
ここら辺は行きつ戻りつで、解説本を読んだあと、作品に戻り、改めて解説本を読む、ということを繰り返して理解が深まるのかもしれない。そして、『銀河鉄道の夜』は、そういった繰り返しの価値がある作品だ。