『デルフィニア戦記』の第一部「放浪の戦士」を読み終えた。
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2巻まで「バルドウの娘」リィの協力によって、快進撃を続けていた国王軍。3〜4巻では、リィの活躍は減り、ウォルの育ての親であるフェルナン伯爵を人質に取られ、王家の血筋の正統性にケチがつき、重苦しい雰囲気の場面も多い。しかし、それらを吹き飛ばすラストの展開には大満足。一人の告白によって、それまで曖昧になってしまっていたこと、すなわち善玉が正しい人間で、悪玉が徹底的に悪い人間であることが、一気に明らかになる。ロイヤルストレートフラッシュとでも言うべき、女官長カリンの活躍が光った。
戦いが終わったあとの、いわばエンディングの部分の展開には驚いた。
グインが数十巻かけて成し遂げた場所に、リィは、たった4巻で到達してしまうのか!と。まあ、ご都合主義な部分もあるが、この「早さ」が、作品の大きな魅力なのだと思う。
最後に、名言メモ。大隊長ルカナンに対するリィの言葉。他の何かの引用か?
「俺を臆病者と、なぜ貴様に言えるのだ!」
「しなければならないことがわかっているのにしようとしない。望みを果たす方法がわかっているのに実行に移さない。これを腰ぬけといわずして何と言うんだ?」
3巻P72