Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

日経新聞6/16(日)

石毛直道/大人のおとぎ話(36面・文化)

「就眠儀礼ということばがある」から始まり、「わたしの就眠儀礼は、上方のお笑い芸を聞きながら寝ることである」と、録音したCDやテープの話から、戦国時代の「御伽衆」という役職の話と、「千夜一夜物語」のシェエラザードの話につなぐ。そして最後に「電子機器の発達が、現代のわたしたちを、王や大名とおなじ身分にしてくれたのである。」と終える。
この欄で色々な雑文を読んだが、情報量もちょうどよく流れるように読むことができる文章だった。ちょっと著作を読んでみたくなった。

麺の文化史 (講談社学術文庫)

麺の文化史 (講談社学術文庫)

家電量産に3D印刷機(1面)

パナソニックは樹脂や金属の立体物を容易に作れる3次元プリンター(3D印刷機)を家電製品の大量生産に活用する。樹脂部品の生産に必要な金型を同印刷機で作り、生産コストを3割程度削減する。新たな生産技術として世界で注目される3D印刷機を家電など大量生産品で使う初めてのケースとなる。同手法は今後、自動車産業などでも広がる可能性がある。

新聞一面は「3Dプリンター」ではなく「3D印刷機」表記。また、以降のベタの文章も同様。
呼称というのは結構大きくて、これまで「3Dプリンター」だと思っていたものが「3D印刷機」と書かれると、結構印象が違うもの。やっぱり3D プリンターという言い方が一番未来を感じさせるのかもしれません。
ただ、現実的には、これで全てが変わるわけではないというのが下の記事。3Dプリンタをパン焼き器に喩えるアナロジーは、なかなか分かりやすいです。

3Dプリンティングはまだ始まったばかりで、言うなればハネムーン期。何もかもが新鮮で、こんなこともあんなこともできるっていう驚きの連続なんですな。でも現実問題、できるまでの過程を度外視して仕上がったパーツだけ見比べれば、プリント成型したパーツは質ではだいぶ遅れてるわけでして。コストアドバンテージもないこと多いし。やりくり上手な人は絶対大量生産のもの買っちゃうと思う。ああ...僕の勘違いだったら嬉しいのだけど。

FTA大国 韓国の憂鬱(13面・地球回覧)

韓国の自由貿易協定(FTA)戦略が曲がり角を迎えている。14日に発表した朴槿恵(パク・クネ)政権の新たなFTA行程表では、中国との交渉を最優先する一方、環太平洋経済連携協定(TPP)には距離を置く姿勢を決め込んだ。

TPPについては対中配慮から足踏み。
FTA全体についても、「潤ったのは財閥系の輸出企業のみ」など、国内の経済格差への不満が強い。
韓国はFTA押せ押せなのかと思っていたが、そうでもないみたい。日本はそこから学べるところがあるのでしょう。

読書欄

羽―進化が生みだした自然の奇跡

羽―進化が生みだした自然の奇跡

様々な「羽」にまつわる秘密を訪ね歩く本。副題通り「進化が生みだした自然の奇跡」を感じずにはいられない一冊とのこと。例の『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』と合わせて読むといいのかも。


「幸せ」の戦後史

「幸せ」の戦後史

タイトルに示されたテーマを、様々な映画や小説を参照しながらたどる内容とのこと。これは気になる。
書評には具体的な作品名が述べられていないが、Amazonを見ると、オウム真理教エヴァ村上春樹なんかも含んでいるとのこと。