Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

サブ4ならず〜かすみがうらマラソン2016

4.17に土浦で行われたかすみがうらマラソン走ってきました。社会人1年目に走った覚えがあるので、16年ぶりくらいでしょうか。
コースはこんな感じです。


記録は4時間8分32秒(グロス4時間13分50秒)で、サブ4達成できませんした。
「8分なんてあと少し、惜しいじゃないか」などとマラソンを走ったことが無い人は言うかもしれません。
でも、8分短縮するためには、一番辛いラスト10キロを今回走ったよりもキロ約1分、もしくはラスト20キロをキロ24秒速く走らなければなりません。1キロごとに用意された休憩所で立ち止まって水飲んだりバナナ食べたりしてしまったら、それだけで20秒くらいはロスするのです。4時間を超過した時間が3〜4分であれば、挽回可能と言えるかもしれませんが、8分超過は完全なる「敗北」なのです。


それでは、なぜ、4時間を切ることが出来なかったのでしょうか。まず、サブ4を達成できなかった原因を考えることで次に生かしたいと思います。

原因(1)行きの電車

当日の朝は、(京王線)→新宿→(山手線)→日暮里→(常磐線)→土浦というコースを取りました。
前泊しているわけではありませんので、当日朝に長距離移動を伴うのは以前と同じです。問題は、湘南国際マラソンのときは新宿からバスに乗って半ば眠りながら会場まで行ったのに、今回は、日暮里〜土浦間を1時間立ちっぱなしだったことです。
実は、これは上野〜土浦間を少しお金を出して特急に乗れば回避できた問題なのに、ケチってしまいました。今思えばここで勝負が決まっていたような気がします。

原因(2)行きの服装

日暮里で乗り換えたときの光景を忘れられません。山手線車両内は既に、ランニングスタイルの人たちにジャックされてしまっており、乗り込んだ時点で、「土浦まで誰も降りない」ということを確信しました。
ひるがえって自分を見れば、ジーパンにシャツ・ブルゾン、デカトートバッグで秋葉原に行くような恰好(偏見)。しかも常磐線ではずっと萩尾望都ポーの一族』文庫版を読んでいる、場違いな人でした。
もっとマラソンっぽい恰好をして、ランニング雑誌とかを読んでないとダメだな、と思いました。あそこで完全に敵に飲まれてしまったような気がしてます。

原因(3)前日・前々日の過ごし方

湘南国際マラソンのときは前日は5キロ、今回も6キロ走っています。この程度の距離を前日に走った方が調子がいいのは確かだと思います。しかし、走る時間が夕方だったのはマイナスだったと思います。体感的には全く問題ありませんでしたが、湘南国際マラソンのときのように朝に走った方がレースまでの時間が十分取れたのかもしれません。
それに加えて、前々日の金曜夜も長時間たちっぱなしで、あれもダメだったと反省しています。

原因(4)練習

練習回数は少なくはありませんでした。3月も月間100キロ走っているし、4月も週2日間(合わせて30キロ以上)走ることを続けています。
ただ、今回の練習では、最後まで上手くペースを保つことができませんでした。
湘南国際マラソンのときは、事前練習でも5分20〜30秒ピタリのペースで走り続けることができましたが、今回はそれが出来ませんでした。ビルドアップ走(5キロ毎にペースを上げる)にもほとんどチャレンジできず。その意味では走力なのか意志力なのか、どちらかが落ちたのでしょう。

原因(5)プレレース

湘南国際マラソンのときにペースが維持できた理由は、1か月前に手賀沼ハーフを走ったことも理由に挙げられるかもしれません。そういった緊張感を与えるものがないままダラダラと練習してしまったことが、ペースを維持できなかった理由である気がします。

原因(6)「かすマラ」に対する姿勢

緊張感のなさの原因をもう少し掘り下げてみると、かすみがうらマラソンの公式略称「かすマラ」を、事前に馬鹿にし過ぎた気がします。
かすマラ応援川柳や、かすマラ応援ダンスなど、地域の方々の盛り上げ企画に対して、あまりに、(音の似ている)「かなまら祭り」的なイメージで挑んだことは、緊張感を下げてしまう大きな原因になっていたのでしょう。
次回は事前に川柳を応募するほどのかすマラ愛を見せることで、自分の心の緩みを打破したいと思います。
←検索時に出る関連検索。「親父のマラ画像」が気になる。よう太の検索履歴だったら嫌だなあ。

原因(7)当日の天候

そして言い訳大本命の「当日の天候」です。

ゴール後に受け取った記録証が破けているを見てもらってわかる通り、当日は2時間経過後くらいからやや強い風雨に悩まされ、特に最後の2キロはほぼ向かい風で雨に打たれてました。
特に強風の影響はマラソンにとどまらず、走り終わったら食べようと思っていた特産品屋台が、全てお店を畳んでいただけでなく、帰りの電車も40分以上遅れてしまうほどでした。常陽新聞の記事の中でも「強風や降雨の厳しいコンディションの中」と書かれている通り心をボキボキに折る天候だったのです。

スタート前

ここからは実走の状況について説明します。
前述したとおり、日暮里から土浦まで1時間立ちっぱなしでしたが、10時のスタートから遡ること2時間30分前に駅につきました。


服を着替えた後、トイレは小を1回、大を1回。今回、それほど並びませんでしたが、トイレの待ち時間等を考えてると、スタート2時間前には会場についておきたいところです。余談ですが、簡易トイレは基本的に和式で、物を落としたりする不安もあり、リラックスできません。さらに若い世代はどうなんでしょうか。、

スタート

0〜5キロのペース:6:06、5:35、5:19、5:06、5:17

スタートはDグループで、多分、事前申請タイムが4時間〜5時間のグループでしょうか。NHK-BSの番組ランスマのロンブー田村亮さんが近くにいたようです。この頃は、やや風があるものの、雨はありませんでした。スタート直後に4時間半のペースランナーを抜きました。

5キロくらい

5〜10キロのペース:5:14、5:14、5:20、5:13、5:20

この日の計画は、湘南国際マラソンと同様、前半をpodcast荻上チキのSession22)、後半を、この日のために作ったプレイリストを聴いて走るというもの。この頃に聴いていたのは、「アメリカは原爆投下、核兵器とどう向き合ってきたのか?」というメニューだったと思います。アメリカの高校生は辞書みたいな厚さの教科書で歴史を学んでいるというのが印象に残りました。

10キロくらい

10〜15キロのペース:5:14、5:21、5:23、5:16、5:16

この日の服装はこんな感じ(↓)。Tシャツの下に着るアンダーアーマーのシャツは保温効果をうたったHEATギアを着たのですが、周囲は半袖も多く、暑くなってしまう可能性を危惧していました。実際、10キロ前後くらいでは晴れ間も見えて暑く感じる時間も多く、この時点では選択を誤ったかもと思っていました。

15キロくらい

15〜20キロのペース:5:54、5:24、5:33、5:28、5:32

このあたりは順調ですが、写真の通り、少しずつ空が暗くなってきています。
podcastは菌類の知られざる世界(白水貴)〜ヘイトスピーチ対策法案の内容。
与野党でしっかりと議論して、実のある法制度を整えて欲しいです。

20キロくらい

20〜25キロのペース:7:08、5:12、5:29、5:40、5:50

この辺から、少し、トイレが気になりました。結局21キロで小に入ったのですが、既にちょっと逃げたい気持ちがあったかもと反省。実際、若干待ちが入ったこともあり20〜21キロのタイムは7分越えでちょっと勿体ないです。


中間点を越えると、図ったように空は完全に雲に覆われ、小雨が降り出しました。トイレのタイミングが早いこともありましたが、湘南国際マラソンで晴れ晴れとした気持ちでプレイリストの一曲目、スティービー・ワンダーの「Living for the city」を聴き始めたのと比べると、同じ曲を聴くのに既に辛さを感じていました。

25キロくらい以降

←39キロ地点あたり

25〜30キロのペース:5:38、5:56、6:02、6:49、5:58
30〜35キロのペース:5:47、6:04、5:48、5:55、5:44
35〜40キロのペース:6:49、6:40、6:42、7:10、7:50
40〜42キロのペース:6:55、6:27

気持ち的には雨が降り始めた段階では折れてはいなかったのですが、25キロあたりで、これではとてもサブ4は達成できないと諦めてしまいました。結局、覚悟が十分じゃなかったと言えばそれまでですが、やはり悪天候で気持ちが盛り上がらなかったのは大きいです。
しかし、30キロ経過後しばらくして、足腰は疲れながらも、1時間で10キロペース(キロ6分)で走れば、まだサブ4を狙えるんじゃないかと思い出しました。(実際には計算ミスがありました笑)
そういうぼんやりとしたやる気のおかげで、31〜34キロくらいは、かろうじてキロ6分を下回る速度で走ることができたのです。
しかしそんな空元気は継続しないというのがマラソンの本質。35キロで改めてサブ4を諦めました。
このあたりでも雨は降ったりやんだりが続きます。
今回のプレイリストの選曲は60%宇多田ヒカル、30%ペトロールズというものですが、聴きながら雨の歌が多いことに気が付きます。

逢いたい気持はこの雨のように(ペトロールズ「雨」)


激しい雨も 不意に芽生える愛も
Oh 不安と安らぎの(宇多田ヒカル「This is love」)


ずっと止まない止まない雨に
ずっと癒えない癒えない渇き(宇多田ヒカル真夏の通り雨」)


春の嵐 吹き荒れて眠れなかった(Original Love「LOVER MAN」)


空から涙がこぼれ落ちた
クレイジアバウチュ クレイジアバウチュ(Original Love「クレイジアバウチュ」)

38キロのミニ折り返し地点から完全な向かい風と大きな雨粒に打たれながら、自分の今の様子をそのまま表した堂島孝平「ハヤテ」が流れてきたときは笑いました。(もともと「走る走る」というサビの歌詞に惹かれて入れていた曲ですが…)

走る 走る 傷ついては走る 揺らぐ 揺らぐ ココロにムチ打って
もういっかい もういっかい すり切れては気づく
「それでも行くしかないんだよ」 そうだろう?
雨が止んで僕は少しマシになるのかな

(略)

いいさ 気がすむまで僕を叩きつければいい
チッと 舌打ちしてた 雨粒に打たれながら (堂島孝平「ハヤテ」)

笑って走りながらも、やはりこのときの風が一番強く大変でした。キロ7:50というタイムは、通常走っていれば出ないペースだと思いますが、ほぼ歩かない状態でもこのタイムでした。
しかし、思い返してみると、確かに30〜40キロは、かなりの人に抜かれており、同じ悪条件の中、実力を出し切れたランナーも多いことを考えると、天候のせいばかりには出来ません。
特に今回、国際盲人マラソンを兼ねているということもあり、視覚障害を持ったランナーも沢山いて、何度かついていくぞ!と頑張ったときもあったのですが結局置いてかれてしまいました。参加人数が多いレースのためか、伴走者は横につく1名だけでなく、後ろに1名つく3人体制で走っていた方が多かったように思いますが、雨の中、3人でペースを乱さず走るのは練習の賜物なのでしょう。(ときどき、伴走者ゼッケンをしていながら一名で走っていた人がいましたが、後ろの人でついていけなくなった「はぐれ伴走者」の方なのでしょうか。)

ゴール


ということで、ゴールはしましたが、記念品もらってすぐに退避です。
楽しみにしていたキリ番商品もゲットできず、とてもとても残念でしたが、強風の中、ぼーっとしていてもいいことは何もないと、そそくさと会場をあとにしました…。
当然ながら土浦駅には同じくらいにゴールした人たちが群れをなしていました。自分は若干列の先の方だったので座れないながらも座席前の位置に陣取ります。乗車率は120%くらいでしょうか。
しかし、目の前の座席の方(彼もランナー)が全く降りる気配を見せない。周りが取手で、柏で、松戸で、北千住で、パラパラ降りていく中で、彼だけは微動だにせず、自分はひたすら『ポーの一族』(文庫全3巻)を読み続けます。
結局、強風のため電車は徐行と停止を繰り返し、40分も遅れて1時間40分かけて日暮里につき、その間、自分は立ちっぱなしだったのでした。
疲れていたため、『ポーの一族』を読み終えることも出来ず、上手く行かなかった一日でした。


個人的な記録はともあれ、地元の方たちの応援や差し入れは非常にありがたく、このような悪天候の中でも沿道に出ていただき、とても温かい気持ちになりました。来年も是非参加したい大会です。なお、差し入れで思い出しましたが、30キロ過ぎの公式ブースの茶色い紙コップの飲み物が、お茶だと思ったらお汁粉でした。ちょっとしたトラップ…笑
次回は、大会公式(グロス)で4時間切りを目指したいと思います!

ペースまとめ

0〜5キロのペース:6:06、5:35、5:19、5:06、5:17
5〜10キロのペース:5:14、5:14、5:20、5:13、5:20
10〜15キロのペース:5:14、5:21、5:23、5:16、5:16
15〜20キロのペース:5:54、5:24、5:33、5:28、5:32
20〜25キロのペース:7:08、5:12、5:29、5:40、5:50
25〜30キロのペース:5:38、5:56、6:02、6:49、5:58
30〜35キロのペース:5:47、6:04、5:48、5:55、5:44
35〜40キロのペース:6:49、6:40、6:42、7:10、7:50
40〜42キロのペース:6:55、6:27