Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

イラクの邦人誘拐事件について

今日は、id:seijotcpさんのページと、そこからリンクされていたパウエル氏のインタビュー関連の文章、あと、JMM冷泉彰彦氏の文章を読んで少し勉強した。
が、やはり、難しい。
明らかに言えることは、まず

  • 「日本人解放で一件落着」という問題ではない。
  • ましてや、「結局、イラクに行くあの人達が悪いんだよね」で終わる話では全くない。
  • 「自己責任」の問題は当然ある。しかし、それに固執するのは、建設的ではない。

そういう中で、考えるべきは

  • 日本のイラク政策、そして、アメリカとのパートナーシップのあり方
  • グローバリゼーションとテロの問題
  • 今後のイラクのあり方。国連と米国の関与の仕方。その中での日本の立ち位置。
  • 自衛隊の役割と復興支援活動を中心とした別組織の可能性。

というところでしょうか?
自分自身のテーマとして、いろいろと本を読んだりしなくてはなあと思う。

特に、id:seijotcpさんのところの文章は、論理的で読みやすく、説得させられるように読み、上記の内容も、かなりそれに沿っています。
しかし、最終的な部分(自衛隊ではなくボランティア)に違和感を感じます。それは結局、ボランティアをどう捉えるかということなのだと思う。
今回の事件が「自己責任」論に終始しがちなのも、結局そこの部分に問題があるのだと思う。(それをid:seijotcpさんのところでは、「ルサンチマン」という言い方をしている。ルサンチマンもあると思う。)
したがって、上に列記した問題と合わせて、ボランティアをどう考えるか、ということについて自分なりにもうちょっと考えてみたい。この部分が明確にならないと、事件に対するもやもやが収まらない。

ボランティアをどう捉えるかという問題について
日本での、ボランティアやNGOという活動についての捉え方は、他の国のそれと比べてどうなのだろうか?例えば「プロ市民」という言葉が流行っていることに見えるように、やはり、日本では(基本的には通常の職業を持っており)善意の活動をやるとすれば、土日などに副業的に行うのが健全という意識があるような気がする。
僕も、学生時代に小林よしのりの『ゴーマニズム宣言スペシャル:脱正義論』を読んで、なるほどと納得したくちなので、職業的な市民運動・ボランティア活動には疑問を感じていた。しかし、今回の高遠氏などは、地元での評判も良いようだし、これを全部ダメだとはとてもいえない。また、こういう外国でのボランティア活動が、日本人への好感度を上げているという話は、何回もテレビで見たこともある。
しかし、「ダメな」ボランティアが、オウム的な行動に走る可能性もあるわけで、単純にボランティアYESという言い方はできないのではないだろうか?
(ただ、自分の中で民間支援、市民活動、NGONPO、ボランティアなどの言葉が未整理なのが一番の問題かも。)
日本以外の国では、もう少し状況が異なるのかもしれません。それについては、どういう可能性を持っているのかをもう少し勉強しようと思います。