スキピオとハンニバルを中心に回ったローマ世界は一段落。ローマ帝国の版図は、カルタゴだけでなく、マケドニア、シリアなどのアジア(中東)にも伸びる。
ポエニ戦役の後、ローマ人は、その大きな特徴であった「穏やかな帝国主義」から「厳しい帝国主義」*1に方針を転換し、どうも次の巻以降は混迷を深めることになるようだ。
ところで、本編とは関係ないところだが、ハンニバル、スキピオとの比較でしばしば出てくるアレクサンダー大王は紀元前323年に33歳の若さでなくなったという。*2これには、かなり驚いた。33歳という年齢は、奇しくも先日の放送で切腹した新選組の山南敬助*3の享年と同じだが、山南はまだわかるとしても、アレクサンダー大王は「大王」なのに33歳。何だか歴史上の人物にはとてつもない人が多いなあと思ってしまう。
『ローマ人の物語』これまでの軌跡