Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

ジェームス W.ヤング『アイデアのつくり方』

アイデアのつくり方

アイデアのつくり方

アメリカの広告マンが1954年に著した古典的名著。(のようである)
竹内均の解説がなければ、片手落ちというか、内容がエッセンスのみに特化しすぎてピンと来ないままだったかもしれない。
内容的には、それほど特殊なことを書いているわけではないが、逆に、今も変わらず同様のことが言われていることを考えると、真理を衝いているのだろうと思う。
ヤングのいう「アイデアのつくり方」は5段階に分かれる。

①データ(資料)集め、②データの咀嚼、③データの組み合わせ、④ユーレカ(発見した!)の瞬間、⑤アイデアのチェックの5段階である。(略)ポアンカレは③および④を無意識的活動、これに先立つ①②およびこれに続く⑤を意識的活動の時期と呼んだ。
(P72竹内均解説)

竹内均が指摘するように、③の段階というのは意識的に行うことができ、竹内均は、その方法としてKJ法を挙げているが、複数で行うのであれば、ブレインストーミングがそれに当たり、一人であれば、マインドマップがこれに当たるのだろう。
ただ、それでも無意識的活動の部分(④)は残るので、この部分を以下にコントロール下に置けるかがポイントなのだろう。
50年以上も前の本、ということもあろうが、著者が広告マンであり、訳者もそういう場所に身をおいた人ということで、科学者・技術者が書いた同種の本を読むことが多い自分にとっては、興味・関心のツボが異なるためか、全体的に違和感が残り、やや不完全燃焼。
 
(補足)
有名かつ、個人的に最近お気に入りのブログ「スゴ本」でもこの本が紹介されていました。

実践しなきゃ、意味がないというのは、本当にそのとおり。
方法論談義のみに終わるのはかっこ悪い。