SMAPの草なぎ剛逮捕のニュースには驚いた。特に「公然わいせつ」*1という言葉と彼のイメージのギャップに衝撃を受けた。
が、報道で事件の経過を知り、会見の様子をテレビで見て、むしろ好感度はアップした。*2
自分と同年齢であることを知り、親近感がわいたくらいだ。
ところで、こういう事件では、改めて怖いなあと思うのは、一度のミスで、それまで培ってきた周囲の信頼を失ってしまうことがありえるということ。それこそ人生を「台無し」にしてしまうこと。(台座が無くなるから「台無し」なんですね↓)
台無しは、古く、ひどくいたんで形をなさない意味で用いられた語だが、現代では物の形だけではなく、「計画が台無しになった」など広い意味で駄目になることを表す。
台無しの「台」は、仏像を安置する台座のことで、台座が無ければ仏像の威厳が無くなることから、台無しは面目を失うことや、形をなさないことの意味となった。
仕事上のミス
同じく酒の過ちとして中川昭一元財務大臣の会見が引きあいに出されることもあるが、あちらは、仕事中のミスであり、さらに、全世界に向けて映像が発信され、今後何度も再生可能であるという点で、レベルが違う。実際、当人の今後への影響も段違いだろう。自分自身が起こすことはあり得ないミスとわかっていても、あの会見映像を見るたびに、「もし自分があの立場だったら」と悪寒が走る。
ただし、仕事上でのミスで、かなりの金額に影響してくるようなことは、多くの人に可能性がある。こういうのは個人の問題というよりは組織のチェック体制の問題だとは思うが、個人のミスが全ての始まりだろうし、実際に事が公になってしまえば、一番苦しむのは担当者個人であることは間違いないだろう。
KDDI(au)は17日、携帯電話のメールサービスで料金の計算ミスがあったと発表した。最大2103万人が影響を受けた恐れがあるが、請求前のため料金取り過ぎなど利用者の被害はないという。
計算ミスの総額は数億円規模になる可能性がある。
福島市の摺上川ダムから水道用水の供給を受ける県北地方の三市三町でつくる福島地方水道用水供給企業団に対し、国が誤った額のダム納付金を請求していたことが十九日、企業団の二月定例議会で明らかになった。
働いている高齢者に支払われる在職老齢年金について、年金給付システムの計算ミスのため、受給者3万2825人に対し、約11億9000万円の未払いがあったことが29日、社会保険庁の調べで分かった。
プライベートでのミス
草なぎ君の場合は、プライベートの時間の出来事であって、何度も再生可能*3なミスではないから、それほどの大問題ではないが、実際に仕事への影響は大きいようだ。*4
勿論、芸能人や政治家だからこそという部分はあるが、一般人でも「逮捕」されれば、状況は変わらない。深酒をした帰り道なら、自分にその気がなくても「売られた喧嘩」や「痴漢の濡れ衣」のリスクは高まり、何かの拍子で逮捕なんてことも無いとはいえない。それこそ人生を台無しにしてしまうことになる。
・・・という風に、杞憂の深みにはまってしまう人を一人でも減らすために、今回の事件は、「あとで笑えるミス」に昇華させるべきだと思う。勿論、短期間の活動自粛などは必要だし、飲酒については、飲み方を改めるべきだろうが、「彼の芸能生活を台無しにするミス」にはなってほしくない、と強く望みます。