原発輸出、サウジと協議(1面)
政府は中東のサウジアラビアと原発輸出の協議に入った。サウジは2030年までに16基の原発をつくる計画。安倍政権は東日本大震災後の原発事故で凍結された原発輸出を再開する方向を鮮明にする。国内の原発再稼働が見通せないなか、海外市場に活路を開いて原子力分野の人材や技術を守るとともに、原子力産業を日本の経済成長の原動力のひとつに育てる。
原発輸出の是非については、何も言えない。
海外との比較で言うと、協定締結済みの、中韓仏と協定交渉中の米英ロに遅れて日本が協議に入ったという状況。
人口急増に対応するためとはいえ、何故サウジで原発なのか?と思うが、「原油は国内の発電用に回すより輸出した方が外貨を獲得できるという思惑もあり、原発の新設に積極的」とのこと。
何かが起きたときの損害を考えれば、やはりコストが高いエネルギーのような気がするが、感覚が違うようだ。
3面の「きょうのことば」によれば、2026年に世界の原子力発電は2011年時点の433基から977基と2倍以上に。特に新興国からの受注競争が激しくなっているという。
PM2.5の話題が気になる昨今、中国の「12基⇒220基」という激増ぶりには恐怖を感じてしまう。
アベノミクスとウーマノミクス(3面・けいざい解読)
女性は日本経済の潜在力と着眼した政策が広がりつつある。挙げられているものを列記。
- クオータ制:企業に一定数の女性役員の登用を義務づける制度。欧州では半分以上の国が導入済みか導入検討中。
- ダイバーシティ促進購入法案:国が女性管理職や社員の登用に積極的な企業から優先的に物品やサービスを調達する精度。議員立法を準備中。自治体では30以上の道県で導入済み。
- イクメン休暇:ノルウェーでは女性のM字カーブ(出産年齢で女性労働力が落ち込む状況)が解消し、出生率も2台に回復。
- 保育所定員を7万人増:13年度予算案の施策。
M字カーブを解消すれば国内総生産を1.5%押し上げるという試算もあるという。かなり疎い分野だが意識したい。
長谷川等伯生誕の地 能登半島七尾を訪ねて(8面・広告)
直木賞を受賞した『等伯』に合わせた能登半島のPR。
平成23年6月には「能登の里山里海」が世界農業遺産に認定されたことをアピールしているが、調べてみると世界農業遺産というのは、以下のようなものだった。石川県、行ったことないから行ってみたい。
世界重要農業資産システム(せかいじゅうようのうぎょうしさんシステム、GIAHS)とは、伝統的な農業と、農業によって育まれ、維持されてきた、土地利用(ため池、農地、水利施設など)、技術、文化風習、風景、そしてそれを取り巻く生物多様性の保全を目的に、世界的に重要な地域を国連食糧農業機関(FAO)が認定するもの。通称世界農業遺産。
これまでは、伝統的な農業の保存が主体。2011年に登録が決まったとされる日本の能登と佐渡の2地域は、伝統的な生物資源の利用保全の仕組みが今も続いている里山里海の暮らしと、現代社会の変化に対応した、生物多様性を維持する新しい農業システムが特に評価されたもの。
「教育立国」シンガポールの選択 矛盾抱えアジア首位狙う(13面・地球回覧)
シンガポールでは、「幼稚園の塾通い」をもっと抑えるようにと首相が発言するほど、教育熱が過熱している。原因は小学校卒業時に受ける共通試験で、12歳の成績がその後の人生を左右する仕組みになっているためだ。これによって極端な少子化が生じており、11年の出生率は1.20。華人系に限れば1.08で1割れ寸前となっている。先日読んだ本によれば、韓国でも事情は似ており、子供の教育は親に相当な負担をかけるため、日本以上の急激な少子化に苦しんでいるという。
「限られた優秀な人材が唯一の資産」というリー・クアンユーの言葉はよく分かるが、お手本にしたくない状況だ。
- 作者: 佐藤大介
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読書
イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ
- 作者: クレイトン・M・クリステンセン,ジェームズ・アルワース,カレン・ディロン,櫻井祐子
- 出版社/メーカー: 翔泳社
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内容は、経営学の理論を企業ではなく個人の生き方に当てはめて考え、実業界で大成功を収めているような人でも人生では多くの苦悩を抱えていることに焦点を当てる。
…ちょっと、この書評だけではよく分からない。
- 作者: 津本陽
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歴史小説をほとんど読まないが、奥さんの実家が岐阜で、岐阜城などもたびたび訪れる機会があることを考えると、織田信長の本は読んでおきたい。