Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

2022年下半期の振り返り(自転車関連、ドラマ、映画、音楽)

2022年上半期はまとめをしたので下半期もまとめをしようと思います。
下半期は大きな傾向がいくつかあります。

  • 自転車関連マイブーム(本)
  • 引き続きフェミニズム関連(本)
  • ドラマを多めに見た
  • 映画をたくさん見た

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自転車関連ベスト

そもそもきっかけは、7月に行われたビブリオバトルのテーマに合っていたという理由から読み直した近藤史恵『エデン』でした。
その後、ツール・ド・フランスをはじめとした実レース、そして『弱虫ペダル』を読んだことで、マイブームは一気に加速。
そんな中でベストに選ぶのは高千穂遙ヒルクライマー』です。自転車の「競技」としての側面ではなく、とにかく地元地名がたくさん登場するというその一点において自分において大きな存在。

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特に、実際に自分のマラソンの練習コースとして今年大活躍した「尾根幹」を初めて認識したのはこの本だったし、乗る対象としての自転車を意識したのもこの本です。
自転車は、その価格を含めていくつもの課題があり、購入には至っていませんが、もし買ったらその原因となったのは明確にこの本ですね。

フェミニズム関連

これをフェミニズム関連の本というのか分かりませんが、井上荒野『生皮』がベストです。

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2022年末は、宝塚に関する文春砲が話題となるなど、改めて、様々な業界内から声が上がる事案が継続していますが、そういった問題と完全にリンクした小説として、井上荒野『生皮』は、「考えさせられる」だけの小説とは違う、エネルギーを持った内容と思いました。
個人的には、その後、映画『あのこと』にも続く関心の流れを作ったことにも改めて気がつきました。
次点は平井美帆『ソ連兵へ差し出された娘たち』です。こちらも重い作品ですが、ウクライナで今起きていることと重ねて見過ごせない視点を得られるノンフィクションでした。

ドラマ

下半期は、7月からは『初恋の悪魔』、10月からは『silent』『城塚翡翠』『エルピス』を見ました。当然、年間を通して楽しんだ『鎌倉殿の13人』が1位で、『エルピス』も言いたいことはたくさんありますが、『silent』は世間の盛り上がりも含めて、色々と得るものが多いドラマでした。
ドラマを批判的に見る流れで、能動的な読書も出来たように思います。

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ちなみに、このドラマの主人公である紬(川口春奈)が途中で別れてしまう湊斗君(鈴鹿央士)が苦手でした。性格としては「いいひと」なんですが、この喋り方の友達がいたら確実に嫌いになるだろう、でもいいやつなんだけどなあ…という、誰も気にしないジレンマを抱えながら見ていました。
鈴鹿央士を初めて認識した故に、最初の方は「カッコいい鈴木福」に見えていたので、鈴木福君が川口春奈と付き合っていることに対する嫉妬心があったのかもしれません。鈴木福君にも謝りたい。

そのほか読書

自転車関連とフェミニズム関連を除くと、小説をほとんど読んでいないことに驚きます。小説では『星の子』『こちらあみ子』『むらさきのスカートの女』の今村夏子3作を読んでどれも大当たりでした。
ブログの感想という意味では、たまたま同時期にトランス・ジャパン・アルプス・レースのドキュメントをテレビで観たから書けた『死に山』の感想がお気に入りです。文章は拙いですが、このテレビ番組を見ていなければこの感想にはならない。こちらもビブリオバトルで紹介してもらった本でした。

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映画

映画は映画館で今年20本近く(下半期だけで12本)見たのですが、これは自分史最多です。
下半期は良作が多く、その中でも『RRR』『THE FIRST SLAM DUNK』『LOVE LIFE』の3作が接戦でした。全く方向性の違う3作なので順位付けは困りますが、1位を決めるなら『RRR』です。見たことのないアクション。見たことのないダンス。見たことのないくらい美形のキャラクター。
4位は、『わたしは最悪。』です。舞台となったノルウェーオスロも行ってみたい。

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音楽

そして音楽です。
今年下半期はオリジナル・ラブの3年ぶり20枚目のアルバム『MUSIC, DANCE & LOVE』が出たのだからこれがベストに違いないはずなのですが、伏兵がいました。


3776『3776を聴かない理由があるとすれば』の特徴を、アルバム再現コンサートの記事から引用すれば以下の通り。

  • 2015年リリース、富士登山をテーマにしたコンセプトアルバム
  • 富士山の標高にちなんで、全体が3776秒で構成されている。
  • 1秒につき1m登ると想定し、アルバムを通して聴くと疑似富士登山ができる
  • アルバム再生と同時にカウントアップが始まる
  • カウントアップされる秒数=標高が曲に関連している

こういった明らかに変過ぎる特徴を持っっているという情報から、元々「これはたぶん好きなやつ」と目を付けてはいましたが、ここまで自分に合うとは…。
聴き過ぎて既に自然になってしまいましたが、例えば12曲目「生徒の本業」は3・7・7・6拍子という異常な変拍子、全編に渡ってナレーションも多く、変な曲が多いです。
それでもコンセプトアルバムとして、聴き始めたら頂上まで登らないと気が済まないくらい統一感のあるアルバムで、Amazonレビューではピチカート・ファイヴの名を挙げる人もいるのも分かります。
最近、アルバム単位でCDを購入する意味を見失いつつあるので、こういうCDの存在はとても元気が出ます。本当に買ってよかった!

なお、それ以外に下半期に購入したのは以下でした。

Electric Love

Electric Love

Amazon
(エン)

(エン)

  • アーティスト:RYUTist
  • PENGUIN DISC
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R4 -THE 20TH ANNIV. SOUNDS-

R4 -THE 20TH ANNIV. SOUNDS-

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来年は、もっとバカミスとか何の足しにもならない小説を読みたいです。音楽は、3776のようにCD1枚ひととおり聴いて好きになるアルバムにもっと出会いたいですね。映画はこちらに期待しています。


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